大学を出てもいまは教員免許さえ取

育てたいという私たち

そんな恥ずかしい思いをするくらいならば、子供がちょっとくらい騒いでいるほうがましだというわけなのでしょう。
子供というのは、なかなか残酷な一面を持っているものです。子供は自分がこうすれば、お母さんが困るというのを知りながら、わざと困らせるような態度を取ることがよくあるのです。また、こんな状況ならば、お母さんに怒られないということも承知しているのです。そこで泣き叫べばお母さんが困って自分の言うことが通るだろうというのがわかっているわけです。
欲しいものを買ってもらえないときなど、駄々をこねて泣き叫んでいる子供がよくいます。こうした態度を取るのは、子供は意識しているわけではないでしょうが、お母さんを困らせて何とか自分の欲しいものを手に入れたいからです。
あるいは、お客さんが来たときには、子供はわがままぶりを発揮することがよくあります。
がいると、普段であれば怒られることも大目に見られるとわかっているからですお客さんお母さんが人目や世間体を意識していると、し通そうとするものです。
子供はそのことを見抜いて、何とか自分のわがままを押こうした子供のわがままにつけこまれない強さを、お母さんは持っていてほしいものです。
教育というものが真

大学の受験日にはホテル

母さんが病気であって

私は十年間浩宮様のお世話をしたのですが、その間、浩宮様は私に対する告げ口を、お父様、お母様に言われたことはありませんでした。
これは、お母様の態度が一貫していたからです。
妃殿下はお父様、浩宮様が浜尾さんにぶたれたといったことをおっしゃっても、きかなくてはいけませんとはねつけていらしたからです。

浜尾さんの言うことをすでにお話ししたように、子供というのは、いつでもいい子というわけではありませんから、が言うことをきかないので、私が心を鬼にして体罰を加えたこともありました浩宮様二、三歳の子供ですから、たたかれればワンワン泣きます。当時の東宮御所の子供部屋は1階にあって、殿下と妃殿下のお部屋は11階にありました。


子どもが親の言うことをきかなくて困ったとき
子どもが親の言うことをきかなくて困ったとき

母さんはそんなまじめな女の子

両親に警告する人が出てくるでしょう。子供の声というのは響くものですし、浩宮様の声はとくに通る声でしたから、二階のお部屋にまで響いて、よく聞こえたはずですわが子が大声で泣いているのですから、殿下も妃殿下も何があったのかと、それこそ階段を下りて吹っ飛んできます。そして、子供部屋を見ると、浩宮様が大粒の涙を流しながら私を見あげている。私は怖い顔をして、腕組みをしながら浩宮様をにらみつけています普通であれば、妃殿下は何があったのですかと、まず私に聞くところでしょう。しかし、そんなときに、妃殿下は、私には何もおっしゃらずに、徳ちゃん、どうして浜尾さんの言うことをきかないのと一言おっしゃるのです。
これは、妃殿下の母親としての素晴らしいところです。もし、浜尾さん、徳ちゃんを泣かせたりして困るじゃありませんかなどと言われたら、教育などというものはできません。任せた者にはきちんと最後までお任せになるという態度なのです妃殿下は、後で浩宮様がいらっしゃらないところで、私を書斎にお呼びになって、
浜尾さん、さっきのことはどういうことだったのですか
と、事情をおたずねになるのでした。
おしゃれな子どもが行きたい写真館子どもとつき合いですから、私はそのときに、「実はこういうことで、何度注意をしてもおききにならなかったので、ちょっとお尻をおぶちしました」というような説明をして、そこで事情を納得していただくといった方法でした。浩宮様の前で私を責めたり、とがめたりするといったことは決してなさいませんでしたし、事情の説明も後でするというように、その場では、養育係である私の側に立って浩宮様にご注意をされていました。
このように、教育を任せたら、その任せた人間を絶対的に信頼するというのは、なかなかできないことです。私たちは、担任の先生について、あんなやり方はちょっと困るなといったことを何の注意も払わずに、子供の前で言っているのではないでしょうか。これでは、子供の先生に対する信頼を親が崩していることと同じです。
もちろん先生といっても完全無欠ではありません。
のではないかと思えることもあるでしょう。しかし、ないのではないでしょうか。

個性を愛し認め

時には、親の目から見ると、ちょっと違っている子供の前では、先生の悪口を決して言ってはいけ私の場合は、両殿下に絶対的な信頼をしていただいて、浩宮様の教育をお任せいただいたからこそ小過はあったけれども大過なく十年間の養育係としての仕事を何とか無事に務めることができたのだと思います。こんなに信頼をいただいていたら、一生懸命にやらなくてはという気持ちにもなるものです。
もし、浩宮様がご両親に私の悪口を言って、その言い分が一度でも通ったとしたら、そんなときはご両親に言えばいいということになって、私の言うことなど全然きいてくださらなくなっていたことでしょう。
勉強させるため


しつけはどこまでしたらよい
しつけはどこまでしたらよい

母親でとき

ですから、どんなことでも例外を作っては駄目だと思います。子供というのは、自分に都合のいい例外のほうを覚えてしまうものです。ですから、お母さんがいけないとなったら、どんなときでもいけないということで通さないといけません。それは子供が泣き叫んでも駄目なものは駄目だときちんと通すことです。
心は形についてくるしつけの基本は幼いときにしつけの基本は、感謝の言葉、挨拶の言葉、お詫びの言葉をきちんと言えるようにすることです。
最近の子供を見ていると、ごめんなさいという言葉が言えない子供が多いようです。先日もホテルのロビーを走り回って、ガラスの灰皿を割ってしまった四、五歳の子供がいました。ホテルの係の人が早速掃除をしていましたが、その係の人に両親が謝って、子供にもごめんなさいと言いなさいと何度も言っているのですが、子供のほうが頑として謝ろうとはしませんでした。

母親のとるべき態とかく